常に考えている訳ではないけれど、何かにつけてトヨのことを思い出します。


私の中に心残りがあるから、ということではありません。
やはり私の中におけるその存在が大きいのでしょう。
過去に戻ることは不可能だし、出来なかったこと、しなかったことなど沢山あるけれど、そのことを考えてみてもどうなることでもありません。






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トヨは甲状腺機能亢進症でした。
確定診断されたのは2010年12月。
当時、6歳です。


その年の9月中旬から下旬にかけて、それまでとは嘔吐の様子がなんとなく違うように感じていました。
なんとなくです。


結果として、この嘔吐は甲状腺機能亢進症の症状のひとつだったと言えると思います。
罹患するのは高齢猫という定説があり、また、トヨの場合は嘔吐以外に特に目立った体調や行動変化がなく、更に内蔵疾患がなかったこともあり、T4(甲状腺ホルモンの数値)検査をするまでに約3か月かかってしまいました。
そのこと自体は、納得しています。
私なりに色々と調べていたこともあり、猫の嘔吐の原因を探るためには時間を要するであろうことに心構えはありました。


その後、投薬を続ける日々の中で、療法食が発売されました。
トヨが発症する前からメーカーは開発中だったのでしょう。
治験(というのかな?)に参加した猫たちも沢山いたのでしょうね。
トヨはこの療法食を嫌わずに食べてくれたため、投薬を中止することも出来て、最期まで療法食だけで数値を維持することもできました。









以下のような記述を見かけました。


「猫の甲状腺機能亢進症はT4のコントロールがうまくいけば予後は良好で、健康な猫と変わらない生活が送れます。
少し古い研究では甲状腺機能亢進症は診断されてから余命は約2年と報告されていまいしたが、2015年のデータでは合併症の無い場合は5.3年でした。」


某猫専門病院のサイト内のブログで2016年6月に書かれたものですが、この時点では私はこの記述に気が付かず、最近になって過去のエントリーをランダムに読んでいるときに見つけました。


高齢になって発症する猫が大多数であることに変わりはないのでしょうし、データの多くは高齢猫だろうと思います。
それでも、予後がかつてよりも少し明るく感じられます。
獣医学は日進月歩だと過去に書いたことがありますが、正にその通りですね。





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トヨは発症(診断)後、6年数ヶ月生きました。
よくがんばったね。
偉かったね。







来週はふうのワクチン接種の予定です。
ふうは現在2歳。
昨年のワクチン接種以来、まったくの病気知らずで、病院へ行くのも1年ぶりです。
トヨが2歳の頃は、ストルバイト結石(結晶)の再発を繰り返していて、通院の日々でした。






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来週のことはふうにはまだ内緒です




トヨが使っていたキャリーバッグにふうを入れて行きます。
診察台の上では、今回もまた縮こまり私に助けを求めてくるのでしょう。
その姿は、何度通院しても病院や獣医師を好きになれなかったトヨに生き写しかのようです。