暦通りに春の気配を感じていましたが、東京には先日は季節外れの雪が舞いました。
そして、3月23日は花冷えの一日でした。
寒い日には暖話室(ヒーター)が活躍します。
トヨは布団に包まれることも好きでしたが、じんわりと温まることのできる暖話室の側で過ごすこともよくありました。
トヨのために購入した暖話室、トヨが死んだその日の朝にスイッチを切りました。
トヨを火葬した後も電源を入れることはしませんでした。
まだまだ朝晩は冷える日が続いていましたが、トヨの居ない部屋で私だけが温かく過ごすことに、上手く言えませんが、抵抗のようなものがあったと記憶しています。
間もなく暖話室を片付けてしまいました。
もう使うことはないと思っていましたが、その年の秋から冬にかけて、暖話室は再び部屋を温め始めます。
縁あって、子猫がやってきたからです。
そして今、トヨの居た場所には成長したその猫が座っています。
とよちゃん。
暖話室の柵にはね、猫の毛がくっついているんだよ。
トヨの毛もあるんじゃないかな。
昨年の3月23日、遺骨を粉骨しました。
その粉の一部は土に埋めました。
空中に舞った粉もあります。
私の言葉で表現するならば、地球に還しました。
私の心の言葉で表現するならば、トヨは何処かに漂っています。
それは、私のすぐ傍かもしれないし、私とは離れた場所や知らない土地かもしれません。
私は、実は、殆ど写真撮影をしません。
猫は別ですが。
もう何年も旅行というものもしていませんが、出かけた先でも撮影することは殆どありません。
自分の記憶に留めておけばいいかな、と考えています。
久しぶりに散歩してきました。
其処に居るのかどうかはわからない。
地球に還ったトヨが桜になったのかどうかもわからない。
でもね、とよちゃん。
幾度も訪れた場所だけど、初めて桜の撮影をしてみようと、そんな気分になったんだよ。
もうひとつの↓